スタイルブランディング®コラム

経験則について考える/スタイルブランディング®コラム

(2014-04-07)

くだけすぎた服装よりは、かっちりしすぎた服装の方がいい。
駆け引きや交渉では、自分が期待するより多くを要求しよう。
夜遅くにおやつを食べてはいけない。
自分のよく知っていることをやろう。論点を別の視点から考えてみよう。
住宅にかけるお金は年収の35%まで。それに何があっても、一杯引っかけてから
昔の恋人に電話しないこと。
こういった経験的な常識は、結構役に立つことが多い。
(中略)
このような法則は、心理学用語ではヒューリスティック(経験則)と呼ばれる。
(中略)
ヒューリスティックは意識的に用いることもあれば、潜在意識のレベルで働いて、
とっさの判断や直感をもたらすこともある。

~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋
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日常の細かい選択=意思決定は、
経験則によるものが判断軸となって行われることが多いのではないでしょうか。
その多くは、意思決定をしていることすら意識していないし、
そしてその選択は、大抵は正しい。
仮に選択したことがうまくいかなかったとしても、そんなにダメージは受けない。
このように、経験則は意思決定において非常に頼りになる存在となります。

一方で経験則は、
時には新たな可能性に踏み出すことを阻害する要因にもなってしまいます。
思考習慣を変えられないことで、いつもと違う選択をするという意思決定ができず、
少し違和感を覚えながらもいつもと同じ思考・行動をとってしまい、
新しい可能性の扉すら開けないということも多くあるのではないでしょうか。

著者は、
「ヒューリスティック=経験則には誤用=意思決定バイアス」があると言っています。

次回は、より良い選択に近づくために、
ヒューリスティックがどのようにして働くのか、
どのようにしてバイアスになるのかを、著書から勉強したいと思います。

株式会社スタイルブランディング® 平山正人